《熊本地震》と《エコノミークラス症候群》

今回の地震で、避難所での暮らしを強いられている方々が《エコノミークラス症候群》で亡くなられている方が多いという情報を耳にしました。

先日も、熊本地震の避難で車中泊をしていた女性（51）が「エコノミークラス症候群」で市内の病院に搬送され、亡くなられたニュースを見て、Dr.トレーニングが少しでも手助けができないかと考えました。

エコノミークラス症候群について説明させて頂きます。

《初期症状》
足（特にふくらはぎ）の痺れ、むくみ、そして軽い痛みが伴う場合は初期症状と捉えて良いと思います。

避難所生活では狭いスペースでじっとしていなくてはならなかったり、十分な水分補給が出来ないことが原因と考えられます。

予防法として言われていることが困難なことは予想できますが、
以下の対策は比較的、やりやすいかと思います。

《対策》※写真あり

①下肢（ふくらはぎ）のストレッチ
手を腰か壁に添えて、右脚を大きく後ろにひいて、立ちます。（右脚の膝は伸ばし、カカトは無理のない範囲で床につけるようにします。）
息を吸いながら右脚カカトを上げ、吐きながらカカトを床にしっかり押しつけます。（この時、つま先は正面を向けます。）

②下肢（ふくらはぎ）のトレーニング　カフレイズ
台や階段など段差があるところに、母指球部分までをのせて立ちます。バランスをとるため、壁などに、手を軽く添えます。

1.母指球に体重を徐々に乗せながらカカトを無理のない範囲で押し上げる。（押し上げた状態で２～３秒維持する）

2.かかとをゆっくりとさげ、ふくらはぎを十分に伸ばす。（膝は伸ばしながら、急に下げないように注意する）

《急性肺血栓塞栓症（エコノミークラス症候群）の詳細が知りたい方》

肺血栓塞栓症（Pulmonary embolism：PE）と深部静脈血栓症（Deep vein thrombosis：DVT）を併せた疾患概念である。

同じ姿勢を長時間とる事で、足の血液の流れが悪くなり、静脈の中に血の塊（静脈血栓）ができることがあります。
この静脈血栓は歩行などをきっかけに足の血管から離れ、血液の流れに乗って肺に到着し、肺の動脈を閉塞してしまいます。
これがエコノミークラス症候群です。

身体に異常を感じていても、すぐに医師の方に相談できる状態ではない所もあるようです。

水分補給は大事です・・・
知っています、思うように水分補給ができないことを。

トイレをこまめにしてあまり我慢しないこと・・・
知っています、トイレを頻繁に使えないことを。

こまめにウォーキングすること・・・
知っています、歩いたりすることが怖いことを。

少しでも健康な状態を維持していただくために、
前途したストレッチ、トレーニングを試してみてください。

今回は少しでもお手伝いができればと思い、
《エコノミークラス症候群》に対する、予防、改善方法を書かせていただきました。

Dr.Training is always with you.　 Pray for you.