肩甲上腕関節において前鋸筋の重要性

こんにちは、Dr.トレーニング in 恵比寿の山口です。

愛知→大阪→広島での講演会も無事に終了しました。

一段落したので文献を翻訳させて頂きます。

今回は、昔に翻訳していた文献をアップします。

読み返したら非常に面白くて、

広島のセミナーでも少しお話しさせて頂いた内容です。

「肩甲上腕関節(GHJ)の不安定症における前鋸筋(SA)の重要性」

この文献を要約すると以下になります。

GHJの前方不安定症において、

（１）３面（矢状面、水平面、前額面）において著しく前鋸筋のEMG低下

（２）他の筋肉のEMGには差異は認められなかった

GHJの多方面不安定症において、

（１）著しくダイナミックスタビライザー（動的安定性）のEMG低下

（２）前鋸筋のEMG低下

前鋸筋・・・スポーツ選手以外のトレーニングでは、

意外と軽視されがちな筋肉なのでは・・・？

なぜこのような結果が出たのかは詳しくは書かれていなかったが、

明らかに肩甲骨の動きがGHJに多大な影響を与えていることは間違いないですね。

１つ例を挙げると、「フォースカップルリレイションシップ」

要するに、関節を動かす時に２つ（または２つ以上）の筋肉の連動性を用い、

正確に関節を動かすという、「筋肉の関係性」です。

前鋸筋と菱形筋がフォースカップルリレイションシップですから、

前鋸筋の働きが低下していると、菱形筋との関係性（特に内転・外転の関係性）が崩れて肩甲骨が正しく動いてくれなくなります（マルアライメント）。

その影響がGHJの不安定症に繋がっていきます。

前鋸筋が正しく使えると、肩甲骨の外転と上方回旋がスムーズになりますから、

その影響で、小胸筋などの筋肉の拘縮も防止できインピンジメントシンドロームの発症率も下がるという文献もあります。

GHJの不安定症やインピンジメントで悩まれているアスリートやクライアントさんがいた場合、

前鋸筋にフォーカスしてトレーニングしてみても良いかもしれませんね。

Dr.トレーニング 銀座店

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