2025.06.17
監修者: 代表取締役 山口 元紀
自律神経を整えるために効果的な方法は?運動不足はいけない?
目次
自律神経を整えるためには、日常生活に適度な運動を取り入れることが効果的です。
運動時には体内の血流が促進され、交感神経と副交感神経のバランスが整いやすくなります。特に、ウォーキングやストレッチなどの有酸素運動は、過度なストレスをかけずに心身のリフレッシュにつながり、自律神経を整える効果が期待できます。逆に、運動不足が続くと血流が悪化し、自律神経の切り替えがうまくいかなくなるため、日常的に体を動かす習慣を持つことが重要です。
また、運動は心身のストレス軽減にも大きな効果があり、精神的な安定に寄与します。ただし、激しすぎる運動は交感神経を過剰に刺激する恐れがあるため、無理のない範囲で継続できる運動を選ぶことが自律神経を整える上で大切です。日々の生活の中で積極的に身体を動かし、運動時の心地よさを感じながら、自律神経の健康維持を意識しましょう。
自律神経の乱れが起こる原因
自律神経の乱れは、なぜ起こるのでしょうか。その原因は多岐にわたり、日常生活のストレスや環境変化などが大きく影響しています。現代社会では、精神的な緊張や長期間続く過剰なストレスによって、交感神経が長時間優位となりやすく、副交感神経が十分に働けなくなることが多いです。このような状態が持続すると、自律神経のバランスが乱れ、身体的な体調不良や心の不調につながることがあります。
また、急激な気温や湿度の変化、睡眠不足や不規則な生活習慣も、自律神経の乱れの原因となります。特に季節の変わり目は、体が環境の変化についていけず、自律神経が乱れやすくなります。さらに、慢性的な運動不足が続くと、血流が悪くなり筋肉が硬直しやすくなりますが、これも交感神経の過剰な働きを助長し、自律神経のバランスを乱す一因となります。こうしたさまざまな要因が重なり合うことで、自律神経の乱れが起こりやすくなるのです。
したがって、自律神経の乱れを防ぐには、生活習慣の見直しや質の良い睡眠、適度な運動など、日々のセルフケアがとても重要です。
自律神経の乱れによる影響
自律神経の乱れが生じると、身体と心のさまざまな不調が引き起こされやすくなります。
例えば、血流が悪くなり、体の末端に十分な血液が届かないことで冷えやむくみ、さらには疲労感が強く感じられることがあります。このような状態が続くと、日常生活にも影響が及びやすくなります。また、脳への血流も低下しやすいため、集中力や思考力の低下につながり、仕事や学業のパフォーマンスにも悪影響を与える場合があります。
さらに、自律神経の乱れがもたらす影響は睡眠の質にも現れます。深い眠りが得られず、眠りが浅かったり途中で目覚めたりすることで、慢性的な疲労やだるさに悩まされることが多くなります。ストレスへの耐性も下がり、イライラしやすくなったり、不安感が強まったりすることも少なくありません。
また、めまいや吐き気といった症状が現れることもあり、特に自律神経失調症として知られる状態では、これらの不調がより顕著に感じられることがあります。消化器系への影響も多く見られ、胃腸の不調や食欲低下、便秘や下痢などの症状が重なると、全身のバランスが崩れやすく、健康状態が悪化する恐れもあるため注意が必要です。
自律神経と運動不足の関係
運動不足は自律神経のバランスに大きな影響を及ぼし、その関係はさまざまな健康面に現れます。自律神経は心臓や内臓の働きを調節し、身体の調子を整えていますが、適度な運動が不足すると血流が悪くなり、その調整機能が乱れやすくなります。とくに交感神経と副交感神経のバランスが崩れることで、身体や心に不調が現れやすくなるのです。運動時には筋肉が動かされ、血液の循環が促進されるため、身体全体に酸素や栄養素が効率よく行き渡ります。これが、自律神経の働きを安定させる上で重要な役割を担っています。
一方、運動不足が続くと血管の柔軟性が低下し、血流も滞りやすくなり、結果として疲労感や冷え、ストレスを感じやすくなる傾向が強まります。また、スポーツなどの運動はストレス軽減にもつながるため、心身のリラックスを促す副交感神経の働きを高める効果も期待できます。そのため、日常的にスポーツや軽い運動などを取り入れて自律神経の働きを整え、心身の健康を維持することがとても大切です。
自律神経を整えるために効果がある方法
自律神経を整えるには、身体と心の両面からバランスよくアプローチすることが重要です。特におすすめなのが、適度なトレーニングや運動です。例えば、ウォーキングやストレッチなどのゆったりとしたリズムで呼吸がしやすい運動は、自律神経を整える効果が高いとされています。運動によって筋肉の緊張が緩和され、心身ともにリラックスしやすくなるため、ストレスの改善にもつながります。
また、日常生活でも体をこまめに動かすことを意識しましょう。正しい姿勢で歩いたり、階段を利用したりするだけでも血流が改善され、自律神経の働きを調整しやすくなります。さらに、十分な睡眠を確保し、バランスの良い食事や深い呼吸を意識することも、自律神経を整えるおすすめの方法です。生活習慣の見直しを積極的に行うことで、無理なく自律神経の改善や体調の安定が期待できるでしょう。
有酸素運動の効果
有酸素運動は呼吸を一定のリズムで行い、心拍数を適度に上げるため、自律神経の調整にとても良い効果があります。有酸素運動中は交感神経が活性化し、運動後には副交感神経が優位になるため、神経のバランスを整えるのに役立ちます。また、有酸素運動によって血液の循環が良くなり、全身の細胞に酸素や栄養素が効率よく運ばれるのも大きな効果の一つです。これにより、疲労回復が促進され、運動後の免疫力アップも期待できます。さらに、有酸素運動はストレス軽減や気分の安定にも寄与し、心身の健康維持やリフレッシュに効果的です。
おすすめの有酸素運動
自律神経を整えるためにおすすめの有酸素運動として、ウォーキングが特に効果的です。
負荷が強すぎず、ゆっくり深い呼吸をしながら行うことで自律神経に適切な刺激を与えられ、継続しやすいのが特徴です。30分程度のウォーキングを毎日または週に数回実践することで、健康的な生活リズムをつくることができます。
また、ランニングも有酸素運動の一つで、体力や体調に合わせて無理のないペースで行えば自律神経のバランスを整えるのに役立ちます。さらに、水泳やサイクリングは関節や筋肉への負担が少なく、全身の血流を促進しながら心肺機能も向上させることが可能です。短時間でもラジオ体操のような軽い有酸素運動を日常生活に取り入れることも自律神経の健康維持に有効です。自身のライフスタイルに合った運動を見つけ、無理なく継続することが、自律神経の健やかな働きを支えるポイントとなります。
自律神経を整えるエクササイズ
自律神経を整えるエクササイズのポイントは、主に3つあります。
1つ目が、なるべくリラックスした状態でできるものです。これは運動の観点から考えると仰向け姿勢が良いとされております。仰向け姿勢では、地面と接してる部分が1番広くリラックスしやすい姿勢となります。
2つ目が、ゆっくり深く呼吸できるものになります。こちらは1つ目と重複する点もございますが、リラックスした上でゆっくり深く呼吸できるもの、あるいは呼吸をしやすい姿勢やエクササイズを選択することで自然と副交感神経のスイッチを入れ、自律神経を整えることにつながります。
3つ目は、背骨を大きく動かせるものになります。自律神経のスイッチは背骨についているため、背骨に過度なストレスが加わり圧迫されると、負担がかかり過度な緊張など自律神経にも影響を及ぼします。それを抑制するためにも、背骨を大きく動かす運動は効果的になります。
以上3つのポイントを抑えたエクササイズをすることで、前述、そして後述にある有酸素運動の効率が増し、より効果的なアプローチとなります。
オススメエクササイズは以下になります。
解説及びデモは、テクニカルマネージャーの中䑓
中䑓のプロフィールはこちら https://drtraining.jp/cast/nakadai/
①90-90ヒップリフト
こちらのエクササイズは、仰向けリラックス姿勢でゆっくり呼吸を伴う運動になります。
ポイントはリラックスし、呼吸を止めないことです。
②プロットクランチホールド
こちらは少し難易度は高いですが、背骨を大きく曲げることに加えて、呼吸も伴うエクササイズになります。
息を大きくゆっくり吐くことで、より腹筋群に収縮感を感じ、効果が増します。
日常生活で自律神経を整えるポイント
日常生活の中で自律神経を整えるためには、一定のリズムや規則正しい生活習慣を意識することが重要です。食事は栄養バランスに配慮しつつ、できる限り毎日同じ時間に摂ることで内臓の働きを整えやすくなります。睡眠の質を高めるためには、いつ寝るかを決めて毎日ほぼ同じ時間に就寝・起床することが自律神経を整える上で効果的です。また、夜間は明るい光やスマートフォンの画面を見る時間を減らし、リラックスした寝る前の習慣を取り入れることで自律神経を整えるサポートとなります。
適度な運動も自律神経を整えるのに役立ちます。日中に軽いウォーキングやストレッチを取り入れることで血流が良くなり、自律神経の切り替えをスムーズにする変化を促します。さらに、屋外で自然光を浴びることで体内時計がリセットされ、自律神経のバランスが整いやすくなります。これらの習慣を日常生活に取り入れ、いつどのように実践するかを意識しながら続けていくことで、自律神経を整える効果が期待できます。
リラックスのための習慣
心身のリラックスを促す習慣を日常に取り入れることは、自律神経を整えるために非常に効果的です。たとえば、ゆっくりとした深呼吸やストレッチを行うことで副交感神経が優位になり、血管が拡張して血流が良くなるため、心身ともにリラックス状態へと導くことができます。好みのアロマやお気に入りの音楽を取り入れて心地よい空間を整えることも、リラックス効果を高めるうえで役立ちます。
また、お風呂では温かいお湯にゆったり浸かることで血行が促進され、心身の緊張がほぐれていきます。生活習慣を見直し、規則正しいリズムの中で意識的にリラックスタイムを設けることによって、日々のストレスへの対応力に変化が生まれ、自律神経の調整機能も次第に高まります。このような習慣を毎日無理なく積み重ねることで、心身のバランスを整えることが大切です。
整えるための考え方
自律神経を整えるためには、物事に対する捉え方や考え方を柔軟に持つことが大切です。過剰なストレスは交感神経を長時間刺激し、自律神経の乱れを招くため、思考の切り替えや感情の受け止め方を意識して取り組むことが自律神経のバランス改善に効果的です。例えば、無理に感情を抑え込まずに少し距離を置く姿勢を意識すると、心身の負担を軽減できます。
また、完璧主義にこだわりすぎないことも重要です。失敗や不安を受け入れ、それでも前向きに行動し続ける姿勢が自律神経のバランスを整えることに繋がります。自己肯定感を高め、今の自分を認める習慣を持つことで、精神的な安定が生まれやすくなり、その結果、心身の調子を改善しやすくなります。自律神経を整えるためには、日常の考え方や受け止め方を少しずつ見直し、柔軟性を持つことがポイントです。
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