2023.11.10
「前屈ができない」人に必要なストレッチはこの2種類。
目次
こんにちは。
ドクタートレーニング パーソナルトレーナーの東田です。
今回は「前屈」についてのお話をしていきます。
身体が硬い方にとって、「前屈ができること」は憧れることの一つではないでしょうか?
かく言う私も学生時代、体力測定の長座体前屈では5,6点ほどしか出来ず(MAXは10点)悔しい思いと、身体が柔らかいことへの憧れはありました。
今ではパーソナルトレーナーという職業柄、このように床にべったりと前屈が出来るようになっています。
この記事では私が「前屈ができない」というお客様に行っている「前屈が出来るようになる2種類のストレッチ」を紹介します。
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記事はこちら
https://drtraining.jp/media/29384/
「前屈」を要素分解
まず、前屈についてを要素分解して説明します。
要素分解する理由は、この後紹介するストレッチがなぜ必要か、なぜその筋肉をストレッチするのかを理解してもらうためです。
前屈という動作を分解すると…
股関節屈曲(上半身を前に倒す)+ 脊柱屈曲(背中を丸める)となります。
この2つの動作が主となって前屈が完成します。
ズバリ!
上記の「股関節屈曲」と「脊柱屈曲」が出来ない人=前屈が出来ない人
となります。
専門的にはなりますが、筋肉には「相反性神経支配」という働きがあります。
こちらに関しては割愛しますが、この相反性神経支配によって下記が挙げられます。
前屈のために…
・股関節屈曲を出来るようにするためには「股関節伸展」の、筋肉の柔軟性が必要
・脊柱屈曲を出来るようにするためには「脊柱伸展」の、筋肉の柔軟性が必要
です。
前屈できないのは、どこが硬い?
前屈に対して【硬い】とデメリットとなるのは、上記で紹介したように「股関節伸展の筋肉」と「脊柱伸展の筋肉」です。
股関節伸展の主な筋肉=ハムストリングス
脊柱伸展の筋肉=脊柱起立筋
ハムストリングス
ハムストリングは3つの筋肉から構成される、裏腿の筋肉(半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋)の総称です。
主な働きは「股関節の伸展」です。
脊柱起立筋
脊柱起立筋は背骨に沿う筋肉の総称です。
主な働きは「脊柱の伸展」です。
前屈のためのハムストリングスのストレッチ
「ジャックナイフ」という種目を紹介します。
① しゃがんだ状態で、足首を持つ
② 足首から手を離さないように膝を伸ばして、お尻を上に突き上げる。
③ ①、②を繰り返す
前屈のための脊柱起立筋のストレッチ
「ブレス チャイルドポジション」という種目を紹介します。
① 正座の状態から身体を前に倒して、丸める
※この時、肘と膝をつける
② 写真の姿勢のまま深呼吸を繰り返す
深呼吸をした際に、背中側に空気が入り、脊柱起立筋がストレッチされます。
前屈ができるまでの期間
その方のお身体の状態によって変わってしまいますが、多くの方は「1ヶ月もあれば床に手が届く」ぐらいまではできるようになります!
実際、私が担当をさせていただいた方で当初は膝の少し下までしか前屈が出来なかった方が1ヶ月で床にタッチできるようになりました。
イメージですが、これぐらいの変化率です。
前屈ができるようになったらトレーニングを
前屈ができなくても、トレーニングを行っている方も多いかと思いますが、私としてはトレーニングを安全に行う際に「前屈」ができることの優先順位は非常に高いです。
前屈ができることで…「スクワット」等の下半身を鍛える種目が正しいフォームで行いやすくなるためです。
そこでですが、
前屈ができるようになったらトレーニングを行っていただくことを推奨します。
腰痛に関しての文献情報
スクワットやブリッジなどのお尻の筋肉に対するトレーニングが股関節や骨盤の姿勢不良を改善させ、腰痛の寛解に寄与する可能性がある。
股関節周囲筋の筋トレは腰痛(非特異的腰痛)の改善効果があることを示した系統的レビュー論文
pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/37755844/
要は、【腰痛予防にはお尻の筋肉のトレーニングが有効】というものです。
Googleで「前屈」について検索すると関連として「腰痛」という言葉も多く出ていたので、文献情報とともに紹介しました!
まとめ -前屈について-
今回は、前屈についてお話をさせていただきました。
紹介したものをぜひ行っていただきたいですが、腰痛や首の痛みなどで前屈自体に抵抗がある方はまず、痛みを改善してから行っていただきたいです。
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今後もぜひ、ご覧ください。
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【著者情報】
東田 雄輔
– 資格
・NSCA-CPT(全米エクササイズ&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
・JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者)
・NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト)
・NASM-GFS (全米スポーツ医学アカデミー認定ゴルフフィットネススペシャリスト)
・IASTM SMART TOOLs
・PRI Postural Respiration
・PHI pilates act