2024.02.23

「首の寝違え」対処法や治し方、原因を解説。

こんにちは。
ドクタートレーニング パーソナルトレーナーの東田です。


【この記事以外の、おすすめ記事】

記事はこちら
https://drtraining.jp/media/29384/


 

今回は「寝違え」についてのお話をしていきます。

最近、周りの方で「寝違えて首が痛い、動かせない」という方がたまたま複数いましたのでニーズがあると思い、今回の記事とさせていただいてます。

「無理に動かさないで」
「とりあえず、ロキソニンを」

このようなアドバイスでも良いのですが、そもそも”二度と寝違えを起こさない”方が私としては良いと思っています。

私は、今まで首を寝違えたことは一度もありません。
ただ、首を寝違えることの大変さは一つのきっかけで知っています。

数年前、メジャーリーガーのダルビッシュ選手が寝違えが原因で、試合を何回か登板回避したというニュースを見たからです。
「ダルビッシュでも寝違えるし、試合も回避するんだ」と当時、かなり印象に残っています。

この記事をご覧の方の多くは”試合”はないかと思いますが、日々の”仕事”を痛みなく、快適に行っていただきたくこの記事を書かせていただきます。

どうか最後までご覧ください。

 

寝違えの正式名称は?

寝違えの正式名称は「急性疼痛性頸部拘縮」と言います。
拘縮という言葉はあまり聞き慣れない方も多いと思いますが、このような意味です。

「関節外の軟部組織が収縮性変化を起こし、関節の可動域が減少した状態」
※南山堂医学大辞典より
https://www.nanzando.com/products/detail/01080

軟部組織は筋肉や皮膚、脂肪、血管等の総称です。
軟部組織に骨は含まれないので「寝違えた」からといって、骨には異常はありません。

 

寝違えが起こる原因

前提として諸説あります。

ただ、有力だと言われているのが…
睡眠中に…
「寝返りがなく、同じ姿勢でずっと寝ている」
「首や身体に負担のかかる姿勢で寝ている」
です。

上記のような状態での睡眠だと、下記のようなことが起こります。

同じ筋肉への疲労や負担、阻血(血液の供給が不足)。

“筋肉への疲労や阻血の状態”で、一番分かりやすいのが、長時間の正座をした後の「足の痺れ」です。

立ち上がる際や動こうとした際に「あ、足が痺れた・・・」となるものです。

正座は長くても1〜2時間だと思うので数分、楽な姿勢にしていたら改善されるでしょう。
ただ、睡眠は6〜8時間ぐらいだと思うので、数分間では改善されず長い人だと何日も「首を寝違えた状態が続いてしまう」ということです。

 

寝違えの対処法、治し方

 ① 安静

痛みの出た当日、翌日でも痛みが酷すぎる場合は安静にすることが大切です。
動くことでの痛みは避けたいので、後ろを振り返る時は身体ごと振り返ったり、デスクワークや運転などは首に力が入りやすいので避けることが望ましいです。

 ② 鎮痛剤の服用

強くはお勧めしませんが、寝違えて首が痛くても「仕事に行かなきゃ」「家事を頑張らないと」という方も多いかと思います。
そんな方は鎮痛剤に頼りましょう。

ただ、痛いからと言って鎮痛剤を何日も服用することは推奨しません。
効き目も薄くなってきてしまいますし、根本的な改善にはならないためです。
長くても寝違えてから2〜3日としましょう。

 ③ エクササイズ、ストレッチ

対処法の①で安静とは言いましたが、改善を早めるならエクササイズをお勧めします。
というのも、
筋肉の硬さや血流の悪さを改善するためには”動かせる範囲で、動かすこと”が大事だからです。

下記は寝違えに関わるであろう首周辺の筋肉の写真です。
※右側は表層の大きい僧帽筋という筋肉を剥がしています

見ての通り、頭や首 〜 背骨、肩甲骨に付着しています。
寝違えた時、上を向いたり、頭を下に下げたり、頭を横に倒したりは痛いと思いますが、
背骨や肩甲骨を動かしたりはできる方は多いです。
そのため背骨や肩甲骨を動かすことで、痛い筋肉をほぐすことに繋がります。

【寝違え改善 エクササイズ①】

キャメルブリージング

四つん這いの姿勢になります。
通常、このキャメルブリージングやキャットキャメルという種目は下記の写真のような膝と腕の幅で行うことが多いです。

ただ、今回は背骨全体を動かすのではなく上側(首に近い部分)を動かしたいので膝の位置を下記の写真のようにします。

↑の状態から背骨を天井に近づけるように動かします。

↑の状態で呼吸を1回して最初の姿勢に戻ります。
こちらを5回ほど繰り返します。

【寝違え改善 エクササイズ②】

片腕シュラッグ

椅子か地面に座り、片腕を後ろに軽く引き、手のひらは後ろに向けるように回します。

 

↑の状態から肩甲骨を内側に寄せながら、肩を上げていきます。

この時、首を動かしたり、身体が回旋しないように気をつけます。

ゆっくり5〜10回繰り返します。

このシュラッグという種目は基本的には両腕で行うことが多いです。
わざわざ片腕で行っている理由は、両腕だと頭を後ろに引いて上を向く形で行う方が多くなるためです。
↑だと寝違えをした際には「首が痛い」となりやすい姿勢になるので、両腕ではなく、片腕で行います。

 

お勧めしない、対処法

寝違えにおいて、お勧めしない対処法は下記です。

 痛みを出す

痛みを出すことにより、身体は侵害受容反射を起こします。痛みを何度も起こすと、それが筋スパズム(侵害受容反射が持続している状態)となり、筋肉がずっと収縮してしまい筋肉内の循環が悪くなります。
寝違えは、筋肉の疲労や阻血が原因と話したように「痛みを出す」何かしらをすることはお勧めしませんし、酷い場合は首周辺の可動域も低下します。

 痛い部分のマッサージ

↑の、痛みを出すと重複する部分ではありますが、ご自分でのマッサージもお勧めしません。
理由は至ってシンプルで場所や強さや押し方などを間違えると、悪化するリスクがあるためです。

 

首の寝違えを予防する方法

首の寝違えを予防する方法として、
【環境設定】と【寝返り】というキーワードで紹介します。

 環境設定

枕やベッド等をご自身に合うものにしましょう。
私は寝具のプロではないので熱弁はできませんが、最近ではオーダーメイド枕や、多くの種類のマットレスなどもあります。
毎日6〜8時間そこに居る訳ですから、寝具への投資という意味で検討してみてはいかがでしょうか?

 寝返り – 身体の力を抜く訓練 –

身体が緊張していると、寝ているだけなのにエネルギーを無駄に使いますし、寝返りも困難になります。
弊社Dr.トレーニングでは呼吸やローリング系エクササイズを用います。

 呼吸 [ 5-5-5 ] 5〜10回

呼吸でのリラクセーションは身体の緊張を和らげます。
写真のような姿勢となって、5秒(吸う)、5秒(吐く)、5秒(止める)を繰り返します。

ローリング  10回

そもそも身体が緊張していれば、
ローリングの際にゆっくりかつ滑らかに動くことができなかったり酷い方の場合「動かし方が分からない」となります。

① 体育座りから後ろに転がる

② 後頭部が地面に着くぐらいまで倒れる

③ ①の姿勢に戻る

 

首の寝違え – まとめ – 

今回は寝違えの原因、対処法、予防法についてお話させていただきました。
根本的には運動を「習慣化」していただきたく思っています。

 「運動の無駄をゼロにする」 というコンセプトのDr.トレーニングは、 医学的根拠に基づいた500種類以上のトレーニングをお客様の理想の状態に合わせて、カスタムメイド でご提供。
だから、無駄がゼロ。

寝違えを根本的に改善したいならぜひ、Dr.トレーニングへお越しください。お客様の痛みや不安に配慮し、一人ひとりの身体の状態に合わせた最適なトレーニング、ストレッチを行います。

Dr.トレーニングの各店舗へのお問い合わせはこちら。

【著者情報】
東田 雄輔
– 資格
・NSCA-CPT(全米エクササイズ&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
・JATI-ATI(日本トレーニング指導者協会認定トレーニング指導者)
・NASM-PES(全米スポーツ医学協会認定パフォーマンス向上スペシャリスト)
・NASM-GFS (全米スポーツ医学アカデミー認定ゴルフフィットネススペシャリスト)
・IASTM SMART TOOLs
・PRI Postural Respiration 修了
・PRI Pelvis Restoration 修了
・PHI pilates act

https://drtraining.jp/cast/higashida/

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