2024.07.06
妊娠中におすすめのストレッチと体操、初期、中期、後期に合わせて紹介
目次
Dr.トレーニングは、メディカルパーソナルジムとして【マタニティトレーニング】をもっと広めていきたいと考えております。
女性であれば誰しもが思う「母子ともに健康で元気な赤ちゃんを産みたい!」という願いに最大限寄り添ってトレーニングを提供しております。
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今回の記事はマタニティトレーニングにおいて圧倒的な臨床経験を誇る、Dr.トレーニングのマタニティに関連する記事となります。
妊娠中におすすめのマタニティストレッチ
Dr.トレーニング マタニティトレーナー・マタニティヨガ インストラクターの渡辺華奈です!
妊娠中のお身体の不調やお悩みもマタニティトレーニングやマタニティヨガで楽に出来ることがあります。
不安なことや改善したいこともぜひ、私たちを頼ってください!
お腹の赤ちゃんを守るのはお母さんの仕事ですが、私たちトレーナーの仕事は、お母さんの身体を守ることです。
科学的根拠のあるマタニティヨガを提供させていただきます。
妊婦さんによくある体調の悩み
マタニティ期間中は、中期以降の体重増加に伴う姿勢の変化、ホルモン分泌量増加によって、様々な心と体の不調に悩む方もいます。
初期のつわりによる不調も多いですが、今回は妊娠中期(安定期)以降からの心身の不調と、それらを改善するストレッチについてお話します。
まずは妊婦さんからよく聞かれる、不調で多いものをまとめてます。
・腰痛
・腰背部(みぞおち裏側の背骨周り)の痛み
・仙骨・恥骨(骨盤周り)の痛み
・股関節周りのつまり感、動かしづらさ
・ふくらはぎがつりやすい
・下腹部が張りやすい
・肩・首こり
・体の冷え
・むくみ
・便秘
・一日中疲れやすい
・睡眠の質が下がった
・気持ちが安定しない(イライラ、落ち込み、不安など)
このようなお悩みが挙げられます。
妊娠中も食事、運動、休養(睡眠)、それぞれを整えておくことが、母子ともに元気に過ごすために重要になります。
その一つの手段として、ストレッチを覚えておくと対策がしやすいです。
妊娠中にストレッチを行って欲しい理由
私たちパーソナルトレーナーが考える、ストレッチを行って欲しい理由は…
妊娠中を楽に過ごせ、出産に向けた体の準備もでき、産後のトラブル防止にも繋がるからです!
妊娠中と出産、これら前後の期間を比べると、体の状態は大きく変化します。
また、妊娠前からストレッチや運動の習慣があり、出産前まで目立ったトラブルもなく迎えることができた妊婦さんでも、産後のマイナートラブルに悩むというケースも珍しくありません。
お腹の赤ちゃんのことを守る妊婦さんだからこそ、日頃からご自身の体に対して注意を払い、時には労ることを大切にしていただきたいです。
体が硬いと悩んでいる方は、いきなり難しいヨガやエクササイズからではなく、日常生活の中で簡単に取り組めるストレッチから始めてみることをオススメします!
ストレッチは筋肉の柔軟性を向上させ、妊娠中のトラブル(腰痛、肩こり、むくみなど)を軽減することにつながります。
柔軟性が低下して関節の可動域が狭くなると、
妊娠中の標準的な姿勢(猫背や反り腰)による肩こり・腰痛になりやすい
呼吸が浅くなることで、普段の生活から疲れを感じやすくなる
運動による筋力・体力向上などの効果が出づらくなる
といったことも想定されます。
出産時は特に、股関節の可動域が重要になります。
股関節の動きが不足すると、出産時に産道が狭くなってしまい、赤ちゃんが出てきにくくなってしまうことがあります。
分娩時間が想定より長くなると、陣痛促進剤を用いる必要が出たり、赤ちゃんの心拍が弱くなってしまうことで、緊急帝王切開になってしまう可能性もあります。
さらに、妊娠中に姿勢が崩れた状態のまま、運動やケアを怠ってしまうと、産後の授乳や抱っこによる背中から腕、肘・手首の不調や、腰痛・肩こりの症状も出やすくなります。
しかし、筋肉の柔軟性を高めることで、産後の不調を軽減することができます。
どのような方でも毎日、お子さんのお世話をすることで、体にかかるストレスが強くなってしまうことは避けられません。
疲れたときにマッサージや治療、運動の時間を取りたいけど、なかなかそれらができないことも、産後に想定されます。
可能であれば体の不調を感じる前、妊娠中からのストレッチと運動を習慣にしていただくことをおすすめします!
疲れを感じたときに、体の状態に合ったストレッチを自分でできることは、その疲れが大きなトラブルを引き起こす前にそれを予防することに繋がります。
妊娠中のストレッチの効果とメリット
『運動は苦手だけど、運動不足を解消したい』
『外に出て運動をしづらいから、家でできることを知りたい』
そんな妊婦さんには、ストレッチがおすすめできます。
その理由をいくつか解説しておきます。
ツールを使わない、場所を選ばない、快適な姿勢と適度な強さで行うことができる
体力や運動に自信がない、使える場所やツールが限られている方は、まずストレッチの動画を探してみても良いです。
例えばもも前の筋肉を伸ばすのでも、いろいろな種類があります。いくつかのストレッチを試してみることで、ちょうどよい筋肉の伸び感が得られるものが見つかると思います。
簡単なストレッチで物足りない方は、マタニティヨガで全身を動かしてみるのもありです。
自分自身で心身の不調を整えられる
ご自身のケアに時間をかけづらく、仕事・運動後に疲れて困っている方は、マッサージや運動指導を受けるだけではなく、手軽でこまめにできるストレッチをおすすめします。
妊娠中に起こる心身の不調の多くは、重大なケガや病気が原因ではなく、普段のストレスや疲労の蓄積によって引き起こされます。ストレッチを習慣にすることで、不調を未然に防ぐこともできます。
妊娠中のストレッチのコツと注意点
下記にコツと注意点をまとめております。
ストレッチは勢いをつけずゆっくりと、自分が痛気持ちいいと思う強さで伸ばす
特に体が硬く、疲れていると感じているときに、勢いつけて強いストレッチを行うと、伸ばしたい筋肉が適度に伸ばされず、筋肉や関節のケガにつながることがあります。
ゆっくりと筋肉を伸ばすストレッチでの強さの目安は、『自分が気持ちいいと感じて、ちょっとだけ痛い』と思う程度が、最も効果的に筋肉を伸ばせると覚えておいてください。
ストレッチ中は、お腹・股関節周りが苦しくない姿勢を取って、息をはきながら筋肉を伸ばす
妊婦さんが不安・不快と感じる姿勢はおすすめできませんが、下半身の筋肉を伸ばすときに、股関節とつま先外に開き、足幅を横に広めにする姿勢を取ることで、下腹部の張りや股関節のつまりを感じづらくなります。また、背中や腰をストレッチするときは、腰が反りづらい座りながらや、両膝を曲げて仰向けの姿勢がおすすめできます。
ストレッチをしているときに力みやすいと感じたときは、息をはいてからすうように呼吸を整えると、体の緊張がしづらいので試してみてください。
ストレッチのときに、お腹や股関節周りに硬さやつまりを感じたときは、これらのマタニティツール(クッション、タオル、ボールなど)をお尻の下に敷いておくと楽です。
妊娠初期の妊婦さんにおすすめのストレッチと体操
妊娠初期はつわりの症状で体調が優れず、疲労を感じやすくなることもあります。吐きづわりや、花粉が飛ぶ時期でくしゃみや咳が止まらず、首・肩こりに悩む方多いので、寝る前にベッドの上でできるストレッチがおすすめです。
首周りのストレッチ
1 リラックスした姿勢をとり、手を頭にのせて横に傾ける
2 両手を重ねて後頭部に乗せ、頭を前へ傾ける
3 あごを両手で支えて、頭を後へ傾ける
首肩周りは力んでしまうことが多く、肩こりと一緒に頭痛を引き起こしてしまいがちです。
お風呂上がりのリラックスタイムなどを使って、ストレッチを行ってみてください。
妊娠中期の妊婦さんにおすすめのストレッチと体操
妊娠中期には、体のむくみを感じやすくなる時期です。
女性ホルモンの影響で体が水分を溜め込みやすくなること、子宮が初期に比べ急激に大きくなることで、脚から心臓への血液の流れと股関節周りでのリンパ液の流れが悪くなり、むくみやすくなります。
手足の体操
ふくらはぎや腕もむくみが出るため、手足を動かすストレッチを紹介します。
お腹がつっかかって苦しいときは、手と足を分けて行ってください。
1 手足を伸ばして座り、手足をぶらぶらと揺らす
2 片手で反対の手の甲を前にして、指を引き寄せる
3 片手で反対の手の平を前にして、腕を伸ばす
ストレッチをすると呼吸が止まりがちですが、息をはくことを意識すると、よりリラックスすることができます。
妊娠後期の妊婦さんにおすすめのストレッチと体操
妊娠後期に多いお悩みは、腰痛です。
お腹が大きくなることで骨盤が前に傾き、腰の反りが強くなってしまいがちです。さらに胸が大きくなることで、肩が前に入ってしまい、姿勢が崩れたと感じることも多いです。
骨盤周りのストレッチ
ここでは腰を楽にするこつばストレッチをご紹介します。
1 片脚は伸ばして、反対は曲げる
2 伸ばしている方の手を足の後ろに置く
3 伸ばしている足の方へ、背中を少し丸めながら手を伸ばす
体の硬さなどで力んでしまうときは、角度を緩めて心地の体勢で行ってください。
力まないようにするため、息をはく時間を、すう時よりも長くしてみましょう。
呼吸を深くゆったりすることで、副交感神経が優位になりやすいです。
このストレッチも、お風呂上がりや寝る前に試してみてください。
妊娠中にストレッチと体操を自宅で行うメリット
妊娠初期はつわりの症状で体調や気分が優れず、積極的に外へ出かけられないこともあります。また、体の硬さや疲労を感じることが長くなると、日常生活やちょっとした運動も面倒に感じてしまいがちです。
『運動が苦手・面倒だけど、何かしないといけない』と思っている妊婦さんには、マタニティトレーニングよりも、先にストレッチをおすすめすることもあります。
シンプルなストレッチでも、自分でこまめに行うことができれば、硬さや痛みで体がつらくなる前にケアができ、軽い運動にもなるので運動不足の解消のきっかけにもなります。
まずは、こちらで紹介をしているストレッチをご自身で行ってみてください。
簡単でシンプル、特別な道具や広いスペースは必要ないので、自宅で家事・仕事の合間に、短い時間でできると思います。
また、出産・産後に向けての運動をより楽しく効果的にするため、妊娠中に動かしづらくなる、股関節や肩甲骨周りが動くようにしておくことが重要です。
ストレッチを運動前に行うことで、その後に行うマタニティエクササイズの効果を上げることもできます。
ネット上でもストレッチの情報はありますが、それが本当に最適なものか判断するのは難しい、という話をよく聞きます。
もし妊娠中のストレッチや運動に、疑問や不安を感じているのであれば、ぜひ近くのトレーナーやインストラクターに相談してほしいです。
そのときは、ジムやスタジオの中で行うストレッチも大切ですが、自分でも手軽にできるストレッチのコツ(体のどこに意識を向けるか、サポートで使える道具、いつやるのが最適かなど)も教えてもらえると一番良いと思います。
妊娠中のストレッチにおけるよくある質問
Q.ストレッチで妊娠中の腰痛ケアはできますか?
A.多くの腰痛は、ストレッチでケアすることができます。ただ腰が痛いと言っても、原因は様々です。逆に運動やストレッチが適さない場合(骨折、腰椎椎間板ヘルニア、急性のぎっくり腰、その他疾患など)もあるので、まずはかかりつけのお医者様へ相談をしてください。
Q.妊婦ですがストレッチが正しくできているか、トレーナーさんに見てもらえますか?
A.はい、しっかりと毎回のセッションで確認を致します。
妊娠後期(特に妊娠32週以降)は、様々な要因で、体の状態は1週間ごとに変化していくと想定しています。
以前にできたストレッチがやりづらい、腰痛が起こる箇所が臨月に近くなると変化する、など、妊婦さんによって違うので、その方に合わせたアドバイスが必須となります。
Q.妊婦向けのストレッチはオンラインでも学べますか?
A.はい、オンラインでの対応も可能です。ご自宅では、ヨガマットやタオルなどの道具があればより快適かと思います。またオンラインの場合は、トレーナーがストレッチの姿勢を細かく確認するために、カメラの位置調整などを妊婦さんへお願いすることがあります。
Q.ストレッチは産後も続けたほうがいいですか?
A.ぜひ、続けていただくことをおすすめしています。
産後は、お子様がいる生活に慣れることが最優先となるため、なかなかご自身の体のケアができない、という意見がとても多いです。
産後数ヶ月で、ジムへのご来店は難しい場合は、オンラインでのカウンセリング、ストレッチと簡単な運動をお体の悩みに合わせてお伝えします。ご自宅で時間が30分あれば十分なアドバイスができます。
Q.妊娠中はストレッチ以外にもマタニティ体操などの運動をしたほうが良いでしょうか?
A.妊娠中はストレッチと運動を、複数組み合わせて継続できるとベストです。妊娠中にできることは色々とありますが、それぞれ目的や得られる効果が少しずつ変わります。例えば、ストレッチで柔軟性、マタニティトレーニングで体力向上、ウォーキングで気分転換など、妊婦さん自身が最適なものを選べると良いです。
妊娠中のストレッチ – まとめ –
運動は苦手だけど運動不足を解消したい方には、まずストレッチをおすすめします。
ストレッチのコツや注意点を覚えておけば、自分でどこでも手軽に体のケアもできます。
Dr.トレーニングでは、妊娠中の生活スタイル、身体の悩み、出産から産後のことなど、まずは妊婦さんのお話を伺うことを大切にしています
自分に最適なストレッチやエクササイズ、細かいポイントを知りたいときは、ぜひ店舗でのマタニティトレーニングやオンラインでのセッションを体験してみてください。
https://drtraining.jp/maternity_lp/
【筆者プロフィール】
渡辺 華奈
資格
・全米ヨガライアンス マタニティヨガ指導資格