2024.05.28

マタニティピラティスの効果は?ヨガとの違いは?マシンピラティスはどうなの?

こんにちは!
Dr.トレーニングマタニティ事業部責任者の青柳です。

 

今回は筋トレを主要なサービスとして提供しているDr.トレーニングより、マタニティピラティスの解説をさせていただきます。

「なぜパーソナルトレーニングジムなのにピラティス?」と思われるかもしれませんが、ピラティスを実践してみると、「筋トレとピラティスは組み合わせることで、得られるメリットをより高めることができる」
という考えに至ったためです。

今回の記事は、”筋トレとピラティスが全てにおいてベスト”という結論は出していません…
実践をする本人が効果・効率に納得し、無理なく継続できる運動を選んでもらえればOKです!

この記事を読んで、少しでも妊娠中の運動に関して、疑問・不安が解消されれば幸いです。

 

妊娠中の運動のメリットは?

今回は妊婦さんが実施するピラティスの解説をする前に、妊婦さんが運動をするメリットをまとめてみました。

過去の記事※にも書いていますが、妊娠中に習慣的な運動をするメリットとして、

・経膣分娩の確率を上げ、帝王切開の確率を下げる [1]
・胎児の過剰・過小な体重での出生、妊娠糖尿病・高血圧症候群、早産の確率を下げる [1] 

というものがあり、他には…

・適正体重の維持(極度のやせ・肥満になりづらい)[2]
・睡眠の質を改善する(心身の疲労・だるさを軽減する)[3]
・精神的ストレスの低減(イライラ、落ち込み、不安感を軽減する)[3]
・各種ホルモンの血中濃度上昇(エストロゲン、成長ホルモン、β-エンドルフィンなど・月経の調整、脂質の代謝、筋肉・骨を作る、気分の改善に必要なホルモン)[4]

これらの研究結果から、女性のライフステージにおいて、運動習慣を身につけることが、健康な心身を保つために役に立つと考えることができます。

※妊娠中の運動に関するガイドラインの記事

https://drtraining.jp/media/27352/

 

マタニティピラティスを始めるタイミング・注意事項

妊娠中にピラティスを開始する時期は、お客様が利用する施設により条件が異なるため、今回は弊社における指導開始の条件と、運動実施中の注意事項をお伝えします。

弊社では下記の条件を全て満たしている限り、希望されるお客様へサービスを提供します。

妊娠12週以降である
・産婦人科医から明確な禁忌事項が理由で運動を禁止されていない
・妊婦さんご自身が運動をしたいという意思を示している

また、運動前〜運動後に下記の状態[1]になった場合、かかりつけの病院・産婦人科医へ連絡を取り、直ちに受診をしてください。

・膣からの出血
・腹痛
・規則的な腹部などの収縮感
・破水
・息切れ、めまい、頭痛
・胸の痛み
・体に力が入らない状態
・ふくらはぎの痛み・腫れ

 

マタニティピラティスについて解説

今回はピラティス指導者で、Dr.トレーニングでも活躍をしている川合トレーナーに、

・ピラティスとヨガとの違い
・マタニティピラティスの効果
・ピラティスの種類
・ピラティスと筋トレの活用方法

についてお話を伺いました!

プロフィールはこちら
https://drtraining.jp/cast/kawai/

川合トレーナーの紹介:
競技ダンスの先生からパフォーマンスアップのために良いと勧められてピラティスを始める。今の目標は、ピラティス指導を通して、お世話になった競技ダンスへの恩返しをすること。

 

ピラティスとヨガの違い

青柳(以下A):川合さんのセッションを受けさせてもらいありがとうございました!今回は最初に姿勢を評価し、それを改善するために必要な【体の動かし方】と【意識したい筋肉】のイメージを明確にすることができました。デスクワーク後の肩こりと腕の緊張が抜けずに悩んでいましたが、すっきり解消されました!

川合(以下K):ありがとうございます!青柳さんの場合は、肩周りの筋肉の緊張が強かったので、骨盤・肋骨の位置関係の改善と肩甲骨の位置を安定させる筋肉を刺激していきました。今回はマタニティピラティスについての記事とのことでしたが、妊婦さんでも同じような傾向にある方が多いので、青柳さんが実施したエクササイズも十分に応用ができます。

A:確かにそうですね!ところで、妊娠中の運動でピラティスとヨガがよく選ばれていますが、これらにはどのような違いがあると思いますか?

K:あくまで個人の意見ですが、ピラティスは【からだの動き】に意識を向けることで、健康的に身体を鍛えることが目的で、ヨガは【こころの動き】を瞑想・呼吸、アーサナ(ポーズ)、日常生活でヨガの哲学を実践することで、心身の安定を図ることが目的になると思います。

A:なるほど!【からだとこころ】という捉え方は、自分にとってしっくりきました…

マタニティピラティスの効果

今回は、

1.安産のため
2.妊娠中の体型・姿勢の改善
3.肩こり・腰痛などマイナートラブルの予防・症状の緩和
4.産前・産後のこころのケア

という話題が出てきました。

 

A:マタニティピラティスの効果はどのようなものが期待されますか?

K:これは知り合いの助産師さんの話ですが、『お産を楽にするためのいきみ方で、骨盤後傾が重要と考えているので、それを妊婦さんへ伝えようとしたときに、伝わりやすい言葉がわからないこと、加えて助産師さん自身が骨盤後傾ができない、という理由で伝えられなかった』と聞きました。

K:ここで伝えたいことは、運動指導者には比較的簡単にできることも、お産の現場にいる助産師さんは苦手というケースがあるため、安産のための体の動かし方は、妊婦さん自らが運動指導者に学びに行かないと習得が難しいことがあるということです。

A:確かに体の動かし方を学ぶことは重要ですね!妊娠中の運動は安産のために、と言うこともできますが、体型・姿勢の変化(足が太くなった、X・O脚など)に悩む妊婦さんも少なくないと思います。お客様から、『運動をしていた方が周りの妊婦さんと比べて、姿勢が綺麗に見えると言われた』言われたこともあります。

K:赤ちゃんと一緒に健康・元気な状態でお産を終えることが、妊婦さんにとって最も大切だと思います。ですが、産前に【これから母になる自分】と【一人の女性としての自分】とのギャップに悩んでいることもあるので、セッション中は一人の女性としてお客様と接していることが多いです。

K:産後はお子様が主役の生活になることは避けられないけど、ピラティスの時間は、一人の女性として自分自身のことを考える時間を持ってもらうことで、セッション後には、笑顔でスタジオを後にするお客様が多いですね…

 

ピラティスの種類

A:ピラティスにはマシンとマットピラティスがあると聞いていたのですが、それぞれの特徴はどのようなものがありますか?

K:実は妊婦さん向けのピラティスの場合、多くのスタジオではマットピラティスがメインとなっています。マシンピラティスも良いのですが、転倒やバランスを崩す可能性も高くなるため、マタニティでの取り扱いは非常に少ないと思います。

A:確かに言われると納得です!マットピラティスを妊婦さんに指導する場合は、どのような注意点がありますか?

K:妊娠中の仰向けは、体調不良の原因になる可能性があるため、横向きに寝ての動きが多いと思います。

マシンピラティス

マットピラティス

マタニティピラティスと筋トレの活用方法

A:Dr.トレーニングでは、筋トレを主なサービスとして提供していますが、川合さんはどのようにピラティスの知見を取り入れて指導をしていますか?

K:まずは姿勢を観察することから始めます。特に大切なのが、骨盤周り(特に大腿骨、股関節と腰椎)ですね。例えば慢性的な肩こりの場合、骨盤周りの代償が根本原因である可能性もあるので、上半身のエクササイズ前に確認することが多いです。

A:自分も川合さんに指導を受けて、骨盤周りのポジションの重要さを教えられました。産前・産後の女性にとって、筋トレはどのような点で重要でしょうか?

K:女性が悩む姿勢の問題(反り腰、猫背、巻き肩)は、筋トレによって筋肉量の少ない部位(胸、背中、大腿部)へのアプローチも必須だと思います。その理由は、多くのスタジオで実施するマタニティプログラムは、寝た状態の種目が多く、体幹部の調整には良いですが、その反面立った状態の種目が少ないので、産後に必須の育児動作や歩き方などに応用がしづらいと思います。

K:話をまとめると、ピラティスで体を整えてから、筋トレで立位のエクササイズを取り入れるのがベストということになります。

 

まとめ – マタニティピラティス –

今回はマタニティピラティスについて、指導者のお話を伺いながら解説しました。

Dr.トレーニングでは、ピラティスの体を整えるという要素も取り入れつつ、マタニティトレーニングのプログラムを構成しています。
産前・産後に必要な体力&筋力、体重管理の方法に悩んでいる方は、実店舗とオンラインで両方のサービスを提供していますので、ぜひ一度体験トレーニングを受けていただければと思います。

Dr.トレーニングへのお問い合わせはこちらから。
https://drtraining.jp/contact/

 

https://drtraining.jp/maternity_lp/

 

最後までご覧いただきありがとうございました!

 

【筆者プロフィール】

Dr.トレーニング|マタニティ事業部責任者
青柳 陽祐

【学歴】
ラッセル大学 アスレティックトレーニング&スポーツサイエンス学部 ATC学科

【職歴】
慶應義塾大学医歯薬学部ラグビー部
東京健康科学専門学校 非常勤講師
コモゴルファーズアカデミー

【資格】
NATA-ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定トレーナー)

 

参考文献

[1] Physical Activity and Exercise During Pregnancy and the Postpartum Period: ACOG Committee Opinion, Number 804. Obstet Gynecol. 2020 Apr;135(4):e178-e188. doi: 10.1097/AOG.0000000000003772. PMID: 32217980.

[2] Khalafi, M., Habibi Maleki, A., Sakhaei, M. H., Rosenkranz, S. K., Pourvaghar, M. J., Ehsanifar, M., … & Liu, Y. (2023). The effects of exercise training on body composition in postmenopausal women: a systematic review and meta-analysis. Frontiers in endocrinology, 14, 1183765.

[3] Kyröläinen H, et al. Effects of Combined Strength and Endurance Training on Physical Performance and Biomarkers of Healthy Young Women. J Strength Cond Res. 2018;32(6):1554-1561.

[4] Sillanpää, E., Häkkinen, A., Laaksonen, D. E., Karavirta, L., Kraemer, W. J., & Häkkinen, K. (2010). Serum basal hormone concentrations, nutrition and physical fitness during strength and/or endurance training in 39–64-year-old women. International Journal of Sports Medicine, 31(02), 110-117.

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