こんにちは!
Dr.トレーニング マタニティトレーニング事業部責任者、青柳です!
私は日本の高等学校卒業後、アメリカに渡り、アメリカで準医療資格である
NATA-ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定トレーナー)を取得し、現在もパーソナル トレーナーを行なっております。これまで、100人以上の妊婦さんや産後の方をサポートさせていただいている私の知識や経験から記事を書いておりますので、どうぞ最後までご覧ください。
妊娠中に子供の発育に合わせてお腹が大きくなる、体重が増える、姿勢が変わることは、マタニティ期間中の女性にとって、避けられないことです。
妊娠・妊活中の方に共通することですが、日頃から健康の三要素(栄養・休養・運動)をご自身のライフスタイルに合わせて、より良いものにしていくことで、その先の妊娠期や産後の生活にも良い影響を与えると考えてみてください。
また、妊娠経過に異常がなく、医師から運動を許可されている方は、ぜひ食事や睡眠に気をつけながら、運動不足にもならないように注意を払っていただきたいです。
食事に関してのシンプルなアドバイスは、こちらの記事で解説しています。
https://drtraining.jp/archives/17737
ここから運動についてお話しますが、多くの妊婦さんから、
『妊娠中はスクワットってよく聞くけど、コツや効果がよくわからないし、腰とか膝に負担がかかりそう…』
という声が聞かれます。
今回は、妊活・妊娠中からスクワットがおすすめできる理由、上手く行うコツ、注意点について解説します。
妊娠中期から後期、臨月にかけて、お子さんの発育に合わせてお腹が大きくなることで、体にかかる負担は増えてしまうことは避けられません。
スクワットを含めた運動がしっかりとできることで、下記のようなことが期待できます!
【妊娠中に起こりやすい不定愁訴(冷え・むくみなど)の緩和】
スクワットなど、股関節周りを大きく動かす運動で、下半身の筋肉が刺激されると、筋肉から熱が発生して体を温めてくれます。
さらに股関節の曲げ伸ばしにより、腸腰筋が働くことで、血液やリンパの流れ※が良くなり、冷え・むくみが改善することも期待できます。
【反り腰・猫背などの姿勢、肩こり・腰痛の改善】
妊娠中や産後の育児で姿勢が悪くなった、肩・腰の不調に悩む方にもスクワットはおすすめできます!
スクワット中に適切な姿勢をキープするためには、下半身だけではなく骨盤、背骨、肋骨、肩甲骨付近の筋肉・関節も、適切に働かなくてはいけません。
簡単にまとめると、肩こり・腰痛改善のためのトレーニングで意識するべき筋肉・関節は、姿勢改善の場合と共通するものが多いです。
【出産から産後に必要な、体力や筋力を上げることができる】
スクワットは骨盤周りを効率的に、普段より大きく動かすエクササイズであるため、出産時の体力(分娩でいきむための筋力と柔軟性、骨盤周りの動き)をつけるためには最高のエクササイズです。
また、妊娠中には大きなトラブルがなかった場合も、産後の育児で体のあちこちに負担がかかって辛い、という悩みが多いです。
抱っこや授乳で、肩・腰、腕や膝など、体の一部に負荷が集中しやすいですが、スクワットができることで、赤ちゃんの体重を効率的に支えるための体の使い方を覚えることができます。
ここまで、スクワットを行うメリットをお話しました。
できれば妊活中から、妊娠中、出産、産後の生活も想像してカラダ作りができると良いですね!
マタニティトレーニングでは、色々なパターンのスクワットを取り入れますが、体力や運動経験に自信がない女性、妊婦さんでもできる方法を紹介します。
多くの女性が気になる、内もも、裏もも、お尻の筋肉を効率的に鍛えられます。
①両足を開いて立つ(手は胸の前に)
②お尻をゆっくり後ろに引きながら、上体を股関節から折り畳むようにします。
(膝と爪先が真っ直ぐになる)
③ポイントは横から見た時に爪先が膝よりも前にいかないことです。
(スカートをヒラっとさせるようなイメージで行ってみてください)
妊娠中の運動は、母子へのメリットがとても多いのですが、ご自身と赤ちゃんの健康を守るため、注意を払うこともいくつかあります。
・炎天下や高温多湿な室内で行う
・急な加速・減速、ジャンプ・着地
・腹部へ、不規則・過度な衝撃や圧力がかかる
・うつ伏せの姿勢
・全力を使って呼吸が止める
・運動中の会話ができないくらい呼吸が乱れる
・心拍数150拍/分を以上の状態 [1]
また、妊娠中に運動を始めるときは、ご自身が不安・不快に思い、目的に疑問を持っているものはおすすめしていません。
『お母さんが不安・不快なことは、赤ちゃんにとっても同じ』
『ただやるだけでは、望んでいる効果は期待できない』
と考えていただければと思います。
下記の状態 [2] であればすぐに運動中止し、すぐに病院へ行ってください。
・立ちくらみ、頭痛・胸痛、呼吸が苦しい
・身体の強い疲労・違和感・無力感
・膝下の強い痛み・むくみ
・お腹の違和感
・子宮収縮・性器出血
・胎動の減少や消失
・羊水が漏れ出る感じ
妊婦さんの体調、お子さんの発育状態を考慮し、Dr.トレーニングでは、妊娠12週以降をマタニティトレーニングの開始時期として勧めています。
開始前には必ず、担当医師からの妊娠経過に関する検診を受け、運動開始の許可を得てください。
スクワットが何かしらの影響で出来ない場合のために、リグレス(簡単に)した何かを2つほど提案する形で文章を記載ください。
スクワットはメリットが多いエクササイズですが、うまくできないとき、膝や腰などの負担が気になる方はこれから紹介する、椅子から立ち上がって座る動作をおすすめします。
① 椅子の少し前に座って、股関節から上体を前傾しておく(足幅はかかとが肩幅より広く、つま先を60°外へ開いておく)
※実際に行うときは、下のイメージより深く座ってOKです
② 股関節からお尻を前へ送り出し、まっすぐ立ち上がるときにお尻を締める
③ 両手を股関節に当てて、お尻を後へ引きながら、上体を股関節から前へ傾けて座る
今回はスクワットについて、妊活・妊娠中〜産後の女性におすすめできる理由や効率的な方法についてお伝えしました。
Dr.トレーニングでは、目的に合わせて最適なエクササイズの提案、運動のメリットをお客様が理解しやすいように説明しています。
よりわかりやすい・専門的なアドバイスを求める方は、ぜひマタニティトレーニングのセッションを受けていただきたいです!
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【筆者プロフィール】
Dr.トレーニング|マタニティ事業部責任者
青柳 陽祐
【学歴】
ラッセル大学 アスレティックトレーニング&スポーツサイエンス学部 ATC学科
【職歴】
慶應義塾大学医歯薬学部ラグビー部
東京健康科学専門学校 非常勤講師
コモゴルファーズアカデミー
【資格】
NATA-ATC(全米アスレティックトレーナーズ協会認定トレーナー)
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引用文献(HPへの記載方法はおまかせします)
[1] 産婦人科診療ガイドラインー産科編 2020 公益社団法人日本産科婦人科学会、公益社団法人日本産婦人科医会
↓
http://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_sanka_2020.pdf
[2] Physical activity and exercise during pregnancy and the postpartum period. ACOG Committee Opinion No. 804. American College of Obstetricians and Gynecologists. Obstet Gynecologist 2020; 135:e178-88.
↓
https://www.acog.org/-/media/project/acog/acogorg/clinical/files/committee-opinion/articles/2020/04/physical-activity-and-exercise-during-pregnancy-and-the-postpartum-period.pdf
※ 詳しく知りたい方は、こちらを読んでみてください!
http://funatoya.com/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/band1/691.html
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